冷血ボーイ




「じゃあ明日な。今日は先帰ってていいよ。用事があるから」


「…うん…」




最後にポンと頭に手を置いて玲央くんはあたしの教室から出て行った。




あの寂しそうな顔…。

二度とさせたくない。




頑張って、玲央くんのお父さんを説得しなきゃ。




明日…頑張ろう。




午後の授業なんて、集中なんてできなくて、ずっと明日のことを考えてた。




家に帰って宿題をしてても、ご飯を食べてても。




心のどこかで明日のことばっかり考えてた。



すると突然




「ひまわりーっ、洗濯物ここに置いとくから自分でタンスにしまっておいてよー」




と、1階からお母さんの声が聞こえた。




< 267 / 312 >

この作品をシェア

pagetop