冷血ボーイ




はっと我に返って、急いで下まで降りた。



「洗濯物、どこ?」


「ここ」




と、すでに畳まれている他の家族の洗濯物をたくさん抱えたお母さんが目線で合図した。




「…なに?」




お母さんはあたしのことをじっと見つめたまま、その場を動かなかった。




え、何だろう。




別に表情からして、怒ってるわけではなさそうだけど…。




「ひまわり…なんか悩み事?」


「え…?…ううん、違うよ」




ビクッとした。




お母さんが、あたしにこんなことを聞いてきたのは初めてだったから…。



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