冷血ボーイ





あたしもここに…

玲央くんの隣にいるから。




ぎゅっ…っ




玲央くんの手を、しっかりと力強く握った。




「俺とひまわりが付き合うこと、認めて欲しい」


「……」


「親父…っ」




無言のまま、玲央くんのお父さんは手に持っていた書類を乱暴に置いた。




それから、大きなため息をついた。




やっぱり…だめなの、かな…。




怖くて、顔が上げられない。

もし、認められないと言われたら。




あたしたちどうしたらいい?




カチッ…




校長室の秒針が動く音だけが正確に聞こえる。




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