冷血ボーイ




「結論から言う」


「……」





あたしは…何も言えなかった。

言える雰囲気でもなかった。





2人の間にある空気があまりにも冷たくて…。




ケンカしてる、とは言ってたけど詳しくは聞いてなかったからこんなことになってたなんて…想像もしてなかった。




その時、玲央くんの手が、少し震えだした。




玲央くん…。

玲央くん……。




さっき玲央くんにぎゅっと握られた手を、あたしは今、お返しする。




大丈夫。

玲央くんだけじゃないよ。





< 273 / 312 >

この作品をシェア

pagetop