冷血ボーイ




「あたし、本当に好きだってんですよ?先輩のこと…」





と、上目遣いで玲央くんのことを見た。





そのとき、フワッと風邪が吹いて、実紅ちゃんの髪が揺れた。




乱れた髪を直すように髪をかき上げる仕草が、またさらに怖くて…。





「でも。何かー先輩って思ってる人と違ったんですよねぇ。なんていうか…もっとオラオラ系?かと思ってました」




フッと失笑しながら実紅ちゃんは言葉を続けた。




「なんかデレデレしてるし。女々しくないですかあ?ひまわり先輩しか見えてない!って感じで。せっかくモテてるのにもったいないし」




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