悪魔狩り屋と優しい悪魔
数分がたち、私の自宅にたどり着いた
「…ありがとうございました」
嫌々ながらも私は安久李さんにお礼を言う。嫌みっぽいかもしないが、言わないよりはましだと思った。ー絶対目は合わせないけど
「いーよ、こっちが好きで送ったんだし」
目を合わせないことを気にしないのか、彼は笑顔で返した
…やっぱりなんか気にくわない。お礼なんて言わなければよかったかも。
「あ、凛童ちゃん」
家に入ろうとしたとき、安久李さんに呼び止められた。私は振り向き、首をかしげた。
「あのさ……」
「なんですか?」
安久李さんがなにか言おうとする。しかし、なにも言わないで静かに微笑んだ。
「…また明日、学校でね?」
私は不思議に思いながらも頷き、家に入った