~校内恋愛禁止ですっ!!~
「す、すみません!!私の不注意で」
「大丈夫ですよ。僕も前を見ていなかったですし……。こちらこそすみません。怪我はありませんか」
「はい、大丈夫です」
「よかった……」
悠先生はにっこりと微笑んだ。
うっ、可愛い……!!
まるで天使みたい。
こんなに可愛いのに男っていうのがもったいないくらいよ。
「ってなにこれ?」
気持ちが落ち着いてからあたりを見渡すと、粉々に砕けたクッキーが散乱していた。
可愛いクッキーの姿はどこにも無い。
「今日、部活動で作ったお菓子です。いまから職員室の先生方に差し入れに行こうと思ったのですが……。」
これでは作り直しですね。
そう言って悠先生は肩を落とした。
もしかして私、すごく迷惑なことをした……!?