Forget me not~勿忘草~
「うぅ…頭…痛い…」



目が覚めたら、置屋の自分の部屋だった。




(が、ガンガンする…私…)



頭に手をやろうとして、頬が濡れているのに気づく。




…泣いてた?




さっきまで見ていた夢…もうボンヤリとしか思い出せないけれど。



幸せなのに、悲しくて堪らないような…




微かに残る、夢の残像が胸をひどく締め付ける。




怖い夢だったわけじゃないのに…




夢を思い出そうとするけれど、形作ろうとするほど霧散して



そのくせ刹那さだけが胸に広がってくる。




(ダメだ…)



なんだかまた涙が出てきそうになって…



痛む頭を押さえながら窓を開けようとした。




文机からハラリと紙が落ちる。




『目が覚めたら来なさい』




(ま、マズイ…怒られる…)




…楼主の秋斉さんからの呼び出しだった…


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