ありがとう…ごめんね。

「案内してくれ。」
私は正直嫌だったけど、けじめをつけたくて、
「わかった。ついて来て！」
そう言って私は走りだした。私の大好きででも、大嫌いな母のもとへ。



5分くらいたつととても大きなビルがあった。
そこに母はいる。
お母さんは、お父さんと別れてから男遊びが激しかった。
小さいときに私は「お母さんは、なんのお仕事をしているの？」
ときいたことがあった。すると、「働いてるじゃなくて、ホテルで男の人と遊んで
お金をもらっているのよ。ひかるも将来私と一緒にしましょうね。」なんて、言っていたことを思い出す。その頃の私には意味はわからなかったけれど今ならわかる。
身売りしていたという事だ。きっとその相手の誰かにこの会社をもらったんだろうななど、いろいろな事を考えていると、光輝が「ここ…なのか…？」拍子抜けた感じてきいてきた。私は「そう…だよ…」と小さく答えた。このとき光輝が、私をみて悲しい顔をしていた事も知らずに…私は、怖いって気持ちをおさえこみ、笑顔を作った。引きつってる笑顔とは、自分じゃわからなかった。
その瞬間光輝が私のことを、抱きしめていた。
「ひかる…無理すんなよ…俺がお前を守る。でもな、無理して怖いところに飛び込む必要は、ないんだ。怖いときは、俺にたよれ。俺がお前の不安ととりのぞいてやるから。」
本当に光輝の言葉には毎回救われる。
こんなにも心を暖かくしてくれるのは、光輝以外いないだろう。
信じてみよう。
心からこの言葉があふれた。