あやなき恋



「彩乃です。…はい」



今にも消え入りそうな声だった。



ばっちりと、息子の誠治くんと目が合ってしまったからだった。



「君が彩乃ちゃんか。お母さんからよく話を聞いているよ。もっとお喋りだと聞いてるけど?」



松原さんが私をからかって車に乗るようにみんなに声をかけた。



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