暗闇の少女
でも、そんな考えは甘かった。



興味を抱いたクラスの男子が本人に話をしてしまった。


それからだろうか?

まるで、それが合図かのように、
学年中に広がった。


学年中の話題は

『菜々が稔真のこと好きだって!』

そんな話題で埋め尽くされていた。


それからの私は

クラスの男子の的となり、
学年の男子の的になった。


廊下ですれ違う度、

「菜々ちやぁーん!」

ってわざとらしく呼ばれたり、


私の名前で替え歌を作られたり、

そうじ中、私の机を運ぼうとしなかったり、

私のロッカーをゴミ箱扱いされたり、

数えきれないほどのいたずらがあった。
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