Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~
コンコン!
ガチャッ!
「涼、寝た?」
ママが入って来ました。
「まだだよ。ひなはねたの?」
「うん。今日は映画を見たり買い物したりで疲れたみたい」
「そうなんだ」
「涼は?今日は楽しかった?」
「うん、たのしかったよ」
たまにはパパと男同士で出掛けるのもいいです。
でもママに言ったら『ママはいらないんだ』って拗ねるからいいませんが。
「そう、よかった。今日は『こどもの 日』だから涼と陽菜が楽しんでくれたならママは嬉しい」
「うん」
「さ、もう寝ようね。あ、寝れないならママが本を読んであげようか?」
「えっ?」
ママは僕を幾つだと思ってんだろ?
「ママ、ぼくはひなじゃないんだから」
「そう…ねぇ。もう二年生だもんね」
「うん」
「じゃあ、涼が寝るまで傍にいていい?」
「……」
「ねっ!」
『駄目』って言ったらママ悲しむよね。
「うん、いいよ」
「ありがとう」
ママが嬉しそうな顔で
「えっと…キスは」
「キスはだめ!」
ママも陽菜と一緒ですぐキスをしたがります。
本当に困ったママです。
「はい、分かりました」
ちょっといじけてるけど僕は知らんぷりして目を閉じます。
――
―
そのうち僕もウトウト眠りの世界へ…