Apasionado!3~俺様社長様の甘い誘惑~


「うれしいなぁ、きょうとにいけて。ね、おにいちゃん」


「うん」


相変わらず窓から外を眺めてる。


「パパもいっしょにこられたらよかったのにね。おにいちゃん」


「うん」


フフフ…


陽菜の言うことなど上の空。


4月初めの土曜日


今日は涼と陽菜と私の三人で京都旅行。


もちろん初めは恭介さんも一緒の予定だったんだけど急な仕事が入ってしまい土壇場で行けなくなった。


私達も予定変更して京都旅行は取り止めにしようかと思ったんだけど『涼と陽菜が楽しみにしてるんだから三人で行って来い。どうせ一泊なんだし』と言われて三人で行くことになった。


「ママ、こゆきおねえちゃんおむかえにきてくれるの?」


「えっ?」


あぁ、夏休み旅行の時は駅に迎えに来てくれたわね。


「今日はお迎えはないわよ。小雪お姉ちゃん忙しいから」


「あえないの?」


陽菜がしょんぼり。



「フフフ…心配しなくても大丈夫よ陽菜。今日は小雪お姉ちゃんの舞台を観に行くんだから」


「あ、そうだった。たのしみだなぁ。リリーみたいなのかな」


いや違うと思います。




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