雲雀の如く
第3章-尊-



「雲雀様ーーーーっ」



「胡蝶、そんなに走るな」



「雲雀様!!鞠で遊びましょう!!」



「よいぞ」



「雲雀」

低い声が響いた。


「あ!!耀様!!」


「胡蝶、雲雀を借りてもよいか?」


「妾は、胡蝶と遊ぶのだ」


「少しだけでよい。胡蝶、よいか?」」


「……はぁい」




とぼとぼ、胡蝶が去ってゆく。




「胡蝶、」




呼んでも振り向かずに──────。










< 27 / 36 >

この作品をシェア

pagetop