パステルカラーの恋模様 【鮫っち番外編】
「みぎぃ~!」
「ばやどぉ~!」
俺たちは、がしっと抱き合った。
これからは、お互いの悪いとこ、「バカじゃん!」って言い合いながら全部受け止めていこうな。
いつのまにか、俺にとって美紀は、空気みたいな存在になってたんだ。
よくある言葉だけどな。
空気がないと、人は生きられない。当たり前にそこにあるもの。
俺、美紀といる時が、一番安心できるよ。
「ぐす…ねぇ隼人…」
「ん?どした」
「…冬の鯉って、どうしてんの?」
「………は?」
冬の鯉はどこへやら。
オイラの恋はどこへやら。
俺がへタレっちゅーのが気に喰わないけど……でも、好きだから、ま、いっか。
あれ?これもお人好し?
まぁ、いっか。
☆ おわり ☆
