その手の中に


警察の人は



すごく驚いた様子で私をみていた。



でも私はきにしない。



気にならないくらい



怒りでどうにかなりそうだった。




「いますぐは面会は不可能ですが、
様子をみて後日にでも…」




「なにそれ、会わないとだめなの?
会わないといけないってんなら今あわせてよ。」


「いまは様子見で…あわせられま…「会わせろっていってんの!!!!!」


私は力任せに壁を殴った。



腕の痛みなんて感じない。


「殺す……殺してやるっ!!!!!!!!
今すぐ連れてきて!!!!」




そういう訳にはいかないと警察は言う



いますぐにでも飛び出しそうな


私を抑える。



大勢で抑えられ



ビクともしない自分に



無力さを感じる。




「う………うあああああああああああああ!!!!」



さっきから



流れなかった涙が



一気におしよせた。




いま初めて実感し



泣き崩れた。



私が気づいてあげられたなら



助けることができたかもしれない。




そう、















鏡夜は死んだのだ。


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