その手の中に



ただ悲しかった。



どうしようもないくらい苦しかった。




叫びたかった。



嘆きたかった。




会いたい。



鏡夜に会いたい。




あの血にまみれた鏡夜じゃなくて




いつもの




私の大好きだった鏡夜に会いたい。




笑って




嘘だよって




冗談だよって言って




無かったことにしてほしい。




私の見たもの全て




無かったことにして



優しく抱きしめてほしい。




それで………




それで………………






これからも……変わらずに





ずっと一緒に………………。















「………鏡夜ぁあぁっっ……!!」












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