運命‐サダメ‐



期待するように刑事を見た私に、静かに首を振った。




「やだ……、やだよぉ……」




それでも信じたくない私は、彼をゆすり続けた。


見かねて、刑事が止めに入る。


それを振りほどいてでも、続けた。



そして、泣き続けた。


枯れることを知らない涙は、とめどなく溢れ続けた。


一生分の涙を流しているようだった。



その傍らで、虚しく救急車のサイレンが鳴り響いていた。




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