運命‐サダメ‐



「何ですか、それ。
いつの間にそんなことに?」



「キスした仲だろう?」




そう言って、彼は指で自分の唇をなぞる。

そして、同じ指で私の唇をなぞる。


そのとたん、昨日のキスが蘇る。


そのうえ、鼓動が早くなる。


ただ唇に触れられただけなのに、自分の熱がコントロール出来ない。




「体は正直だな。
唇に触れただけなのに、鼓動が早くなっている」




彼に図星を指されて、顔が熱くなる。


私の唇に触れながら、彼は自分の唇を舌で舐めている。


その状況から、目が離せなくなる。




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