運命‐サダメ‐
☆Episode.4
*捜している者
少し遠くで人の声がした。
誰かと誰かが話している声だ。
それに混じって、イイ匂いがする。
「んっ……」
目を開けたそこには、見慣れない天井。
どこにいるか、瞬時には判断出来なかった。
気だるさがある体を、無理やり起こした。
見知らぬ場所で、ベッドに寝ていることだけは分かった。
「お目覚めですか?
お嬢様」
執事のような物言いで、誰かが話しかけて来た。