運命‐サダメ‐
「だったら、なぜ千夏は殺されたんだ……」
彼は、うなだれた。
その姿を見ると、ちょっとだけ心が痛む。
今でも、彼がお姉ちゃんを好きだってことが分かるから。
いくら昨日、あんなことしたとしても。
「明日、警察に聞いてみます」
「えっ!?」
「今回犯人が殺されたことで、家の中だって捜索はされていると思います。
だったら、何らかの痕跡が見つかったと思います。
どうせ警察に逢うんだったら、ついでに聞いてみます」