社長と刺激的な生活


「要は私の身体だけが目あてじゃないよね?」


「当たり前だ。杏花の全てが愛おしい」


「っぅっぐ……ッひっく…」


「もう、泣き止め…な?」


「………うん、要?信じてる…」


「あぁ。ごめんな?嫌な想いさせて」


「要のせいじゃ、ないじゃない」


「けど………」


杏花は背中に回した手で優しく擦ってくれている。


「杏花」


「ん?」


杏花が俺の胸から顔を上げる。


瞳からは涙が零れながら…


一生懸命笑顔を見せる。


俺は親指でそっと涙を拭って…


閉じた瞼に口づけをした。


微かに振れるまつ毛…


涙で濡れた…桜色の頬。


そして、淡い桃色の小さな唇に


そっと、甘いキスを捧げる。


俺の全てで、杏花の全てを…


包み込むように・・・。


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