クッキーと花びら【短編】
「あっ… 今… 本読んでて、感動しちゃって…」




「へー。美緒さんって、感激やさんなんですね!」



私の苦しい言い訳を、江口くんはスンナリ信じてくれた。





2人が帰る時、天野くんと目が合った。


でも私は、すぐにそらしてしまった。






1人になって、一気に体の力が抜ける…



天野くん、何を言おうとしてたんだろ…





気づいたら、クッキーを握りしめたままだった。



私の好きなココナツ味、探してくれたんだね…



また、涙が溢れてくる。




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