雨あがりの空に
ガチャッ。

玄関の扉を開ける。


「パパ~!おかえり~!」

玄関の音に気付くと、拓海からリビングから走ってきた。

「ただいま、拓海。ママ居るのか?」

「うん!ママ、病院から帰ってきたんだよ!今日ね、お迎えに来てくれたんだ!」

拓海はニッコリと笑った。

マジかよ?本当に帰ってきてるのか?


「…裕也、おかえりなさい」

リビングから翠が出てきた。

「翠!?…お前、病院はどうした?抜け出してきたのか?」

「…クスッ…何それ?そんなわけないでしょ?入院期間が短くなったの。検査結果は、どこも異常なしで、体調の回復も早かったから…もう退院していいって言われたの」

「本当か?」

「うん!」

「…じゃあ、体はもう大丈夫なんだな?」

「大丈夫!すっかり元気だから!」

「…良かった」
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