Love Flower 〜いつのまにか〜
「待ち合わせ、18時集合だったよな?」
その瞬間、
街の人や物が、全てスローモーションに見えた。
「・・・・・・」
口を開けたまま明良を見つめる。
「俺は、あの日と似た感じにしようって事で、
夜の6時から花火を見ようと思ってたんだけど。
あれ?
違った?」
どんどん赤くなる頬。
恥ずかしさが込み上げてきた。
私が、勘違いしてただけ?
勝手に聞き間違って、勝手に怒って。
そんなの。
いい迷惑じゃん。
「明良、ごめんね?」
あ、やばい。
泣きそうになってくる。
優しく私の頭を撫でた明良は、
「俺の理性が飛ぶから。」
と言って、その手を明良の肩の方へ抱き寄せた。
ポスッと明良の胸に頭を預けられる。
明良のいい香りがした。
.