変わった二人の変わった戦い【短編】




『俺は美月のが可愛い思うけどなぁ~』




は?
たったいま吐き気がする
って言うたばっかやのに
耳に入ってきた可愛いの言葉



『お前いつのまに山下の事下で呼ぶよになったわけ』


『それゎ俺と美月だけの秘密やわ』


ニコッと笑って口に人差し指を当てる


『なんじゃそれ』


ゲラゲラと大声で笑うハイエナ達
その中でうちを見てニッて笑う坂上


ほんましつこい

男となんて関わりたくないから
無視してたけど
さすがに限界

冗談でも言われたない
第一そういう言葉が
女たらしの証拠やねん


ガタッー…


『美月?』


亜矢が立ち上がったうちを見上げる
まさか自分から男に話しかける日が
くるとは思ってへんかった



『坂上、冗談でも言わんで、あとあんたらもそんな本に載ってるような女と一緒にすんな』


多分うちの顔は最高級に怪訝な顔してる



『山下が話しかけてくるとかレアじゃね』


『ホンマやな!槍降るんちゃうか』


『坂上~名前で呼ぶ仲ならなだめてやれや~』



無視か…
うちの言葉を無視か

わざわざ忠告しとるのに



『うっさい!うちゎあんたらみたいな男がいっちゃん嫌いやねん!』




< 14 / 44 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop