卓上彼氏
秋葉原に住みついてるような陰キャラ気味のヲタクとは違って、部屋は綺麗に整頓されていたけれど、それでもどうしてもこの部屋で生活するゆりが想像できなかった。
「すっ…すごい!!アニメショップがそのまんまあるみたい!」
「やだなぁ照れる!最高の褒め言葉よそれ」
ゆりは白く綺麗な手を口元にやって喜んだ。
「あっ!これ『エンジェルソード』のポスターじゃん!!」
私はそのアニメの中でも一位二位の人気を争う男性キャラクターのポスターを見つけた。
眩しいくらいの笑顔をこちらに向けている。
「みっ、雅(ミヤビ)様あぁあああぁぁぁあ!!!」
?!?!
ゆりは物凄い勢いでポスターにへばりついた。
「ああっ、今日も美しくおいでで!!このポスターはね、『エンソー(エンジェルソードの略)』のアニメDVD限定版先着予約100個までしかついてない激レア付録なのっ!!」
「は、はぁ…」
私はゆりの物凄いキャラの変わりっぷりに唖然だった。