砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
そこまで一息に告げた後、突然毬は口ごもった。
「でも、お姉さまの代理が最後まで出来なかったことは……本当に、申し訳なかったと思っているの」
力なくそう言って、黒目がちの瞳を潤ませ始める。
毬は、最後まで頼まれた仕事がこなせなかったことに対して強い責任を感じていたのだ。それでも、今朝、寝床の中で目が覚めて一番に考えたのは、自分に対して申し訳ないという視線を送り続けていた龍星と雅之のことだった。
二人が心に抱いているであろう、ご責任感を想像しただけで毬の心まで暗くなった。
だから、まず最初に伝えたかったのだ。
誰のせいでもない、と。
そして、とりあえずそれを伝えた後に、ようやく自分のことに思いを馳せ始める。
最後まで責務が果たせなかったことへの後悔と、そのために嫌われてしまうのではないかという不安に。
龍星は迷いなく、その腕の中に毬を抱き寄せた。
傷が痛まないように、軽く。
その顎を持ち上げるのは忍びなくて、自分がそっと膝を屈める。
毬と視線を合わせて、その唇を優しく奪った。
「毬は悪くない。
だから、そんな風に言わないで」
「でも、お姉さまの代理が最後まで出来なかったことは……本当に、申し訳なかったと思っているの」
力なくそう言って、黒目がちの瞳を潤ませ始める。
毬は、最後まで頼まれた仕事がこなせなかったことに対して強い責任を感じていたのだ。それでも、今朝、寝床の中で目が覚めて一番に考えたのは、自分に対して申し訳ないという視線を送り続けていた龍星と雅之のことだった。
二人が心に抱いているであろう、ご責任感を想像しただけで毬の心まで暗くなった。
だから、まず最初に伝えたかったのだ。
誰のせいでもない、と。
そして、とりあえずそれを伝えた後に、ようやく自分のことに思いを馳せ始める。
最後まで責務が果たせなかったことへの後悔と、そのために嫌われてしまうのではないかという不安に。
龍星は迷いなく、その腕の中に毬を抱き寄せた。
傷が痛まないように、軽く。
その顎を持ち上げるのは忍びなくて、自分がそっと膝を屈める。
毬と視線を合わせて、その唇を優しく奪った。
「毬は悪くない。
だから、そんな風に言わないで」