砂糖菓子より甘い恋【加筆修正ver】
外は夕暮れ時で、橙色に染まる空は幻想的なほど美しかった。
歩きながら、龍星は言う。
「雅之、反応があからさま過ぎて面白いぞ」
既に気持ちを切り替えたのか、楽しそうに龍星は言う。
「面白くないね。
よりにもよって、毬姫のことを鬼呼ばわりなんて。
最低だ」
雅之の方は苛立ちを微塵も隠そうとしない。
「左大臣には義理があるんじゃなかったか?」
「義理がなかったら、突き倒してる」
冗談を微塵も感じさせない真直ぐな瞳で雅之が言った。
「そうか。
やはり、あんなタヌキに義理なんてなければよかったな」
言った龍星の口元からは、完全に笑みが消えていた。
しばし、無言で歩いた後、雅之が唇を開く。
「今から、どうするんだ?」
「もちろん、姫には我が家で寝ていてもらうさ。
なに、今の時期は花の精たちが良く働く。
そこらへんの女房よりは、よっぽど腕はいい」
歩きながら、龍星は言う。
「雅之、反応があからさま過ぎて面白いぞ」
既に気持ちを切り替えたのか、楽しそうに龍星は言う。
「面白くないね。
よりにもよって、毬姫のことを鬼呼ばわりなんて。
最低だ」
雅之の方は苛立ちを微塵も隠そうとしない。
「左大臣には義理があるんじゃなかったか?」
「義理がなかったら、突き倒してる」
冗談を微塵も感じさせない真直ぐな瞳で雅之が言った。
「そうか。
やはり、あんなタヌキに義理なんてなければよかったな」
言った龍星の口元からは、完全に笑みが消えていた。
しばし、無言で歩いた後、雅之が唇を開く。
「今から、どうするんだ?」
「もちろん、姫には我が家で寝ていてもらうさ。
なに、今の時期は花の精たちが良く働く。
そこらへんの女房よりは、よっぽど腕はいい」