ミックス・コーヒー
「おじゃまします」
 ミクリが、尚樹の後に続いて部屋の中に入る。

「ごめん、汚いけど」

「ううん。あたしの部屋よりマシですよ」

「えっ、そうなの?」

 尚樹は思わず振り向き、凝視した。


 こんな……今はスッピンだけど、それでもかわいくて綺麗な人気モデルの部屋が、まさか自分の部屋よりも汚いなんて。

 潔癖症の貴之があまり来たがらないこの部屋よりも、まさか汚いなんて。

「尚樹さん? どうしたんですか?」

 しかも、何食わぬ顔で平然としている!


 ミクリの意外さと気さくさに感動した尚樹から、自然と笑みがこぼれる。
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