ミックス・コーヒー
「えっ?」

 美葉が思わず小さな声を漏らした。

「シゲさん……本当なのか?」
 
 貴之が足を踏み出す。

「ああ、本当だ。……俺は、彼女から直接聞いていたんだからな」

「ば、ばかな!! じゃあ、美鈴の言葉は……」

 ふと、河内は美鈴の言葉をもう一度思い出していた。



<たとえ、二人があなたの子供だとしても……>



 たとえ?

 ……まさか。

 いや、そうか。



 そういうことか……。
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