ヴァンタン
「ママをもっと苦しめた事があったんだ。それは名前だった」


「名前? ねえパパどんな名前だったの?」


「聞きたいか?」

私は頷いた。


「だって私のお姉さんでしょう。本当の名前で呼んであげたいの」

私の言葉にパパは何度も頷いた。



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