ヴァンタン
急に甲板に残してきたチビが気になった。


――きっと何処かで私達は見張られている。
そう思ったからだった。


もう一度見張り台に登ってみた。
舵柄が不気味な音を出していた。


――みんな何処へ行ったのだろう?
私は目を懲らしていた。



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