モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「あ、そうね、
今用意するから。」

「私たちが致します、
お嬢様。」

「そう?じゃあ、お願い。」

自分たちの仕事を
取られまいと、
黎明と天明が慌てて動く。

最近は、姫乃が率先して
何かしようとするので、
もともと使用人代わりに
生み出されたあの二人は
自分たちの存在意義に
危機を感じているらしい。

そんな従僕を見ながら、
ノークスは皿から
もう一切れとろうとして、
凍夜が食べる手をとめて
じっと横にいる姫乃を
見つめていることに気付いた。

「?…どうしたのですか、凍夜。」

自分も食べようと刺身を
一切れ手に取った姫乃も、
凍夜を見上げる。

「凍夜?」
< 130 / 726 >

この作品をシェア

pagetop