モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~



凍夜の為の、味。



自分に向けられた
激しい感情の渦が、
至高の味に変わる。

なんともいえない
複雑な味に、
しだいに夢中になって
食らいつく。

間違っても、致死量の
失血にならないよう、
必死で理性を
保ちながら、凍夜は
その甘美な血に
貪りついた。
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