モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「そんなセンスのいい人が、
どうして人をバカでかい
皿の上にのせてリボンと
フルーツで飾るなんて
悪趣味なことを
したのかなって。」

初めてこの城に
連れてこられた
日のことだ。

あのときのことは
凍夜もはっきりと
悪趣味だと言っていた。

「…あれはあれで
おもしろい趣向でしょう。」

「え。…本気で言ってるの?」

「半分くらいは。別に
そういう妙な趣味が
あるわけでは
ありませんがね。」

不審げな視線を
送る姫乃に、
言い訳をする。

「ですが、餌である
あなたの恐怖を
煽るのに、十分効果は
ありましたよ。」

自身が目に見えて
異常な状態に
陥っているとわかれば、
普通に血を
吸われるより
ずっと怖いでしょう、と
説明しながら、
ノークスは姫乃の
前に膝間づいて、
姫乃の衣服の襟元を
くつろがせた。
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