モントリヒト城の吸血鬼①~ヴァンパイアの花嫁~
「また、夫である吸血鬼に
夜伽で抱かれても、
花嫁は決して
死ぬことはありません。」

「そ、そう…。」

そういう行為の詳細を
いまだはっきりと
知らない姫乃にとっては、
いまいち、ピンとこない話だ。

たいして盛り上がらない
姫乃にかまわず、
天明はひとり
盛り上がって話を続ける。

「そして、最大の利点が、
不老長寿です!」

「…不老長寿…?」

「はい。夫と共に
生きるために、
花嫁は歳を
とらなくなります。
いつまでも
若く美しいままで
いられる。
人間の女にとって
これほど嬉しいことは
ないはずです。」

「ふぅん…そういう
ものなの。」

最後の盛り上がりも
むなしく、姫乃は
普通の返事を返した。
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