小さな恋の虹〜キミと描く夢〜

圭のお母さん



勉強ばかりで全然楽しくない夏休みだと思ったけど、思い返してみればとても充実してた。


勉強嫌いのあたしには“苦”だった補習授業も、圭と良ちゃんと一緒だったから乗り越えられたし、補習授業のおかげで、夏休みも圭とほぼ毎日顔を合わすこともできた。


それに、一番の思い出は、圭のお母さんの浴衣を着てお祭りに行けたことだ。


花火を見上げながら、こっそり圭と目で会話したことを思い出すだけで赤面する。


誰も知らない、あたし達だけのやり取り。


ただ“花火を見ろ”と顎でクイっと花火をさされただけだけど、あたしにとっては最高に幸せなこと。


「こんにちは~」


2学期が始まって、今日で3日目。


圭のお母さんに借りていた浴衣のクリーニングが終わったので、学校帰りに浴衣を取りに行き、制服のまま圭の家に立ち寄った。


玄関を開けて声をかけたけど、シンとしていて人の気配がない。




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