小さな恋の虹〜キミと描く夢〜

3人の悩み



文化祭の準備も順調に進んでいる中、今日は本番前に一度料理を作ってみることになった。


放課後に15人で家庭科室に集まり、買ってきた材料を台の上に広げる。


ユリちゃんとルナちゃんの持ってきてくれた本を覗き込んで、あーでもないこーでもないと言いながら調理を進める。


あたし以外の女子は、とても楽しそうに料理をしているけど、あたしはさっきから悪戦苦闘。
家から持ってきたエプロンだって似合わないし、包丁を握る手もおぼつかない。


女子力ゼロ……。


――パシャリ。


危険な手つきでジャガイモの皮を剥いていると、突然シャッター音が聞こえ、あたしはギロリと海を睨みつけた。


「もうっ、海っ!! こんなところまで撮らないでよ!」


あたしが大声を上げると、ジャガイモを握る手元から雫がポトポトと落ちた。




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