小さな恋の虹〜キミと描く夢〜


ある日の昼休み、教室で3人でお弁当を食べていたら急に廊下が騒がしくなり、あたし達はお互い目を見合わせ廊下を覗き見た。


バタバタと聞こえてきた無数の足音は、隣の海のクラスでピタリと止まり、パニックで慌てふためく声が聞こえてきた。


……何事?


あたしは、食べかけのお弁当のフタを閉め、圭と良ちゃんと3人で隣のクラスに向かう。


あたし達が最後だったようで、ひとつの教室に15人が集合した。


その輪の中心には、みんなの勢いにポカンと口を開け、卵焼きを食べる途中の海がいた。


「海っ!!
転校するって本当!?」


はっ!?


ルナちゃんが今にも泣き出しそうな顔で大声を出す。


ルナちゃんの発言に、海と同じクラスの3人が驚いて目を丸めた。


て、転校って……

なに、それ……




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