光のもとでⅠ
 時計を見れば、すでに五時三十五分を指している。
 彼女にメールを送ったら一時間以内には荷物をまとめて出なくてはいけない。
 俺はしばらく入院だから、その間、若槻にはここにいてもらおう。
 そのほうが若槻のためにもなるし、彼女の心の拠り所になるかもしれない。


件名 :昨日はごめん
本文 :俺の基準で行動した節が
   否めない。
   しばらく仕事でマンションには
   戻れないから、会うこともでき
   ないけど、俺の代わりに
   若槻がマンションに泊ることに
   なった。
   何かあれば若槻を頼って
   あげて。
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