光のもとでⅠ

26 Side Soju 02話

 さて、どうしたものかな。
 とりあえず、床からは離脱、と……。
 軽く屈伸するように立ち上がり、ベッドサイドの椅子に腰掛ける。
 病室によくあるスツールではなく、背もたれ肘置きつきのきちんとした家具。
 背もたれ部分と座面にはワインレッドの布張り。フィット感文句なし。
 いい椅子使ってるな……。これどこのメーカーだろう。
 部屋自体は白い壁にライトブラウンの色調でまとめられている。
 本当、ナチュラルテイストでまとめられたホテルの一室っぽい。
 照明はスポットライトが多いな。
「……そういうところ、翠葉ちゃんとそっくりな?」
 部屋の検分をしていると、意外なことに秋斗先輩から話しかけられた。
 改めて先輩を見れば、やっぱり管だらけなわけで……。
「何、オムツ男って言いたいわけ」
 やや荒っぽい口調で言われる。
 オムツっていうのはたぶんアレだ。尿カテをしているのだろう。
「いや、別にそんなこと思ってませんってば……」
「いいや、絶対に思っただろっ!?」
 だから、思ってないってば……。
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