光のもとでⅠ
 手紙を覗き込んだ唯が、
「ねぇ、これってさぁ……あんちゃん宛ての手紙なのに、なんで俺宛てで来るのかなぁ……」
 若干げっそりとした顔で言われる。
「それはたぶん……唯が期待どおりに面白い反応をするからだろ?」
 それ以外に何かあるとは思えない。
「ひっでーーーっっっ!」
「うん、確かにひどい……。けど、俺は見てて楽しかったかな?」
 言って、もう一度手紙に目を落とす。
 明日、か……。
 明日は夕方から桃華との約束がある。
 桃華と、というよりは桃華のお父さんと、というべきか……。
 先週の日曜日、曰くありとしかいいようのないパーティーで会うとは思っていなかった人物と遭遇してしまった。
 簾条珠山(れんじょうしゅざん)――紛れもなく桃華の父親。
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