光のもとでⅠ
「失礼したわ。御園生さん、私もすぐに行くから」
「……はい」
「じゃ、行こうか」
 俺は彼女の顔を覗き込む。彼女が苦手な笑顔を貼り付けて。
 けれど、彼女と視線が交わることはなかった。
 俺の顔を見ているのに視線は合わない。
 俺のこと、怖いと思っているんだろうな。
 でも、自分が悪いことをしたから耐えなくてはいけない、そう思っている。
 ……そうだよ。
 それが"償い"だ。
 一定期間でいいから耐えてくれ。
 そしたら"償い"は終わる。
 それまでは――側にいさせてほしい。
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