光のもとでⅠ
「痛いっ」
 考えるより先に声が出た。
「ほぉ、さすが敏感な身体してんな。ここは胃だ。こっちはどうだ?」
「やだっ」
「腸もだめってことね」
 どうしてそんなことがわかるのっ!?
「はい、次はうつ伏せ」
 枕を取られた状態でうつ伏せになる。と、
「早くカイロ用の診察台届かねぇかなぁ……」
 また文句が口をつく。
 先ほどと同じように背骨に触れていくと、
「そこもやですっ」
「脾臓か……。じゃ、こっちは?」
 と、次に触れられた部分もかなり痛かった。
「副腎もね。嬢ちゃんいいとこねぇな」
 それ、患者に言っていいことなんだろうか。
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