光のもとでⅠ
 あ――。
 先日、パソコンに入ってるデータを見て確認はした。
 自分が撮ったのかもしれない、ということは感じられても、そこへ行った記憶はやっぱりなかった。
 そんな現状に苦笑い。
「いつか思い出せるさ」
「だといいな……」
「ほら、就寝時間だ。片付けるぞ」
 ベッドを埋める勢いで並べた写真を片付け始めたとき、
「おい……一応手紙らしきものを発見。だが、これを手紙と言っていいのかは不明だがな」
 昇さんに差し出されたものは、空と百日紅の木が写っている写真だった。
 その裏に、「明後日(十三日)には行くから」とそれだけが書かれていた。
「昇さん、どうしよう……」
「あ? もっとまともな手紙よこしやがれって?」
 昇さんは笑いながら写真をまとめる。
 違うの、違くてね――。
「すごく嬉しい……」
< 2,791 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop