光のもとでⅠ
「夏休み中、ほとんど毎日会っていたし、思っていることをそのまま言うように鍛えられたからだと思います」
「へ~……毎日ねぇ……」
 優太先輩がにやにやしだす。
「あのものぐさ男が毎日ねぇ……」
 嵐子先輩まで含みある物言いをする。
「翠葉ちゃんと司、仲良しね!」
 茜先輩も会話に加わった。
 正直、この時間は賞状を書いているふたり以外は仕事がないのだ。
 テーブルを覗くと、ふたりともとても字がきれいでびっくりした。
「……きれい。……ずるいなぁ……」
 テーブルに顎を乗せてそう言うと、不機嫌なツカサがこっちを見ずに、「何が?」と口にする。
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