光のもとでⅠ

22

 一部始終を見ていた青木先輩が、
「藤宮くんも心配してるんでしょ」
「……わかってはいるんですけど、ツカサが出てきたらあの人たちは――ツカサを好きな女の子たちはもっとつらいことになります」
 何度も話を聞いていれば、何が原因なのかは必然とわかってくる。
 ――「話したいのに話せない」。
 ――「近づきたいのに近づけない」。
 みんなそう思っているから、ツカサの近くにいる私が目の上のたんこぶになるのだ。
 でも、それは私がどうこうするのではなく、ツカサが少し変わればすぐ解決することなのに……。
「なんかちょっとわかったわ……」
 青木先輩が面白そうにクスクスと笑う。
「何が、ですか?」
「呼び出しのレベルがエスカレートしない理由」
 エスカレートしない理由……?
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