光のもとでⅠ
 ツカサを追い出すことには成功したけれど、今度は違うものが浮上した。
 全部やりたい――全部、全部……。
 生徒会に残る道は作ってもらえても、生徒会に残り続けるためには成績をキープしなくてはいけない。
 仕事がクリアできるか以前に勉強をがんばらないと……。
 成績が落ちたら強制的に除外される。
 そんな形で脱会するのはもっと嫌――。
「今度は何?」
 その声にはっとして顔を上げる。
「だからさ、同じ部屋に自分以外の人間がいること忘れないでほしいんだけど……」
「ごめん」
 今日、二度目だ。
 しかもこの短時間で……。
「わからないところ、教えてね……。成績だけはどうしても落としたくないから」
「そんな手伝いならいくらでも? ただし、容赦手加減一切しないけど」
 口端を上げて言う様がとてもツカサらしいと思った。
< 4,947 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop