光のもとでⅠ
 自分以外の人からもたらされるもので身の危険を考えなくちゃいけないなんて、四月からずっと――夏休み以外はずっと一緒にいたのに、今の今まで気づかなかった。
 きっと、日常的に気をつけていることなのに……。
 私は気づけなかった。
「大変っていうのはもうないかな」
 海斗くんは肩を竦めて見せる。
「ほら、小さい頃からの習慣だから、さすがに慣れた」
 嘘だ……。
 全然慣れているように見えない。
 ものすごく、らしくない笑顔、だよ?
 海斗くん、少し踏み込んでもいいかな……。
 見られたくないのかもしれない。知られたくないのかもしれない。
 でも、私は今の本当の海斗くんを知りたい。
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